はい、こんな失敗しましたの巻




ゴルフは好きだが、練習は好きじゃないタイプの私。だからラウンド本番が近づいても練習場へは通ったりしません。あなた練習してもしなくてもスコアに大した影響がないからじゃないの?と皆さん思われてるでしょうが、それは・・・・・・・・・・大当たりです。



 

月明かりの下で

 

 

それでもラウンド本番前夜になれば、やっぱり明日のゴルフが気になる。
ギャラリーの多いスタートホールのティーグランドで、空振りしたらどうしよう・・・・・・ダフッて1メートルしか飛ばなかったらどうしよう・・・・・・ズボンのチャックが壊れて閉まらなかったらどうしよう・・・・・・OBになったら・・・・・OBは慣れっこなので、プレイング4から直接カップインすればPARだね!という事に決めています。

そんな前夜の不安を消す為、素振りでもと考え家のすぐ近くの空き地に行きました。
買ったばかりの新しいドライバーなので暗い中ダフらないように、地面から30センチ程浮かして素振りをする。
最初はゆっくり。
素振りを繰り返すうちに体がほぐれスイングスピードも上がってくる。
電灯も無く、月明かりが頼り。
いつもスイングの形ばかりに拘ってしまうが、暗くて見えないのが逆に幸いしクラブヘッドの重みを感じながらスイングできる。
気持ち良い。
満月が綺麗で、ちょっぴりロマンチックな気分。
明日のゴルフで良い事ありそうな自信も出てくる。
ビュンビュンと風を切る音が心地良く調子に乗ってきた時、目の前に火花が飛び散り妙に高い金属音がした。
周りはシーンとしている。
手には嫌なミート感覚が残った。
相手は石だった。
クラブヘッドが変な形になっていた。
涙がこぼれた。
悲しくて、”おかあさ〜ん”と叫びたくなった。
カードで購入したので、まだお金を払っていない事にも気が付いた。

 



 

夏の花火のように


それは結婚したての夏の夜。明日ゴルフだから素振りでもしようと思い、6番アイアンを持って団地に囲まれた空き地に出かけた。
女房も一緒だ。
デート気分で楽しい。
その空き地には雑草が生えてたので、ダウンブローの練習には最高!。
素振りの練習をしていると、キーンと耳を覆いたくなるような大きい金属音して火花が散る。
それと同時に顔のすぐ横を何かが、かすめて行った。
よっぽどその音が大きかったらしく、何事かと周りの団地の窓が一斉に空いた。
今度の相手は、直径20cm程のマンホールだった。
雑草に隠れてその存在に気が付かなかった。
油断していた。
武士ならば、切腹ものだ。
金属音がして10秒程後私のすぐ横で、ドサッ!と音がした。
それを手にとって見ると、6番アイアンのヘッド。
マンホールに当たったクラブヘッドが折れて、真上に跳ね上がり落ちて来たようだ。
夏の花火のように。
まさに危機一髪。九死に一生。真空飛び膝蹴り。
折れたヘッドが顔面直撃ならなくて良かったね!と慰めてくれる女房。
なんて優しい言葉をかけてくれるんだ!と女房に心の中で感謝する。
そして、まあ明日のゴルフは6番アイアンが無いけど、5番アイアンのコントロールで6番アイアンの距離を打つよ!と出来るわけも無い事を強がって言う旦那様とは私の事です。








皆さん、水上ゴルフ練習場はご存知でしょうか?



後輩と2人でその練習場に行った。
ゴルフを始めて間もない頃で、ボールを打つのがとにかく楽しくってしょうがない。
打ったボールはこっちに戻ってきそうなブーメランスライスボールだ。
200球位打った頃、後ろで後輩が”あの先輩、ドライバーが飛んでいきました”と言う。
50ヤード程先でドライバーが水の中に沈むのが見えた。
私は後輩に”係りの人に知らせておいで”と言った。
ちなみに”お嫁においでは”加山雄三の歌だ。

ここ水上ゴルフ練習場では、そんな事は日常茶飯事らしくすぐ船を出してクラブを引き上げてくれる。
後輩がその後2回ほどクラブを水の中に放り込んでも、嫌な顔をせずにクラブを引き上げてくれる係りのおじさん。
あなたこそ、ナイス・ガイだ。

400球程打ち終えた頃、”あの先輩、あの〜あの〜”と歯切れが悪い。
私は”またクラブ落としたの?と聞く。でもクラブはちゃんと彼の手の中にある。
そんな後輩をほっといて練習の続きをはじめた。
2、3球打ってから何か変だなと思い後輩の打席を見た。
後輩はボールを全然打ってない様子だ。私は首をかしげる。
やっぱり、何だか妙な感じがする。
私の打席と後輩の打席の何かが違う気がする。

ここの効果音としては、ジョーズ(鮫の映画)が最適でしょう。


暫くしてから、妙な感じがした原因が分かった。
今は殆ど見かけないが、ボールを置くゴムティーを固定する為の緑色で円盤型の鉄製の重り(推定重量3〜5キロ)を、ドライバーで水の中に打ち込んでしまっていた。
そう言えば、少し前に後輩の打席から物凄い音がしている。
その時、私が”今の何の音?凄い音がしたね。
ダフッたの?”の質問に、彼は真っ赤な顔をして”はい、ちょっと”と答えている。


後輩の”どうしたらいいんでしょうか?”の問いかけに、私は”何事もなかった顔をしろ”とアドバイスする
こっちがどうしたらいいのか教えて欲しい。
さすがにあのナイス・ガイのおじさんにも、こればかりは恥ずかしくて頼めはしない。
言ったら罰金ものだ。
笑いものだ。
こんなものを落としたの人はこの練習場が出来てから初めてじゃ!なんて言われそうで恐い。

すぐに帰るのは、白々しい。まず、こういう時は落ち着かなくては・・・・・・・・・
後輩に10回ほど素振りをさせ、周りの人に聞こえるようにこう言う。
”随分、スイングが良くなったね。もう少し、左脇を締めるように。じゃあ、今日のレッスンはこの辺で”。
クサイ芝居をして、急ぎ足で練習場を後にしました。




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