僕とプロの違うところ

(つるやオープントーナメント観戦)



よく友人達とゴルフの話をするが技術的な事になると皆言ってる事がどうも怪しい。
ゴルフ雑誌やレッスン書の受け売りで、好き勝手に言っている。
僕達の会話を始めて聞く人なんかはきっと、”この人達はかなりゴルフが上手なんだ!”と勘違いするでしょう。
そう思わせるだけのゴルフ理論、知識はバッチリだ。でも実技はサッパリです。
周りのそんな友人達に”、左足体重で打った方が上手く打てるよ!とアドバイスされても信用できない。
スライサーの奴にドローは肩をクローズにして足はオープンスタンスで打つんだよ!と言われても、はいそうですか!とは素直に返事できない。
じゃあ、君が見本を見せてよと嫌味の一つも言いたくなる。音痴な人に、君は歌が下手だねと言われるのと似ている。
どうしたら上手くなれるのか?ゴルフ雑誌は読んだ。練習場にも通っている。
それでも不安が残る。今のスイングでいいのだろうか?何か大きな間違いをしてるような気がする。確かなものを掴みたい気持ちが募る。
あっそうだ!プロのスイングを見に行こう。迷いが消えるかもしれない。
そんな理由から、2001年4月 つるやオープントーナメントを観戦した。
でも本当は、ただでチケットを貰ったから見に行っただけでした。



◎ボールの位置




ボールの位置は左足かかと前。ずっとそう思い込んで僕もそうしていた。
田中秀道や尾崎将司他プロのボールの位置を見た。皆それぞれ違う。
あれ?ボールの位置が左足かかと前じゃないじゃない。僕の中に稲妻が駆け抜けた。
そんな馬鹿なぁー!ついでに背筋もゾットした。これは風邪をひいていたせいだ。
ふと横を見ると友人が弁当を食べていた。冷静な人だ。しかも美味しそうだ。
その光景を見て少し冷静になれた。
西川 哲プロはセカンドショット(ロングアイアン)のボールを、右足の前に置いていた。
傾斜やライも計算しての事だと思うが、状況によって色々変えているようで何でもかんでも左足前ではないのですね。
考えてみれば人それぞれ体格も違うし、腕も長い人もいれば短い人もいる。
足が長い人もいればクサイ人もいるだろう。デブもいれば痩せもいる。体の柔らかさだって違う。
ならばボールの位置だって基本の位置はあるだろうが、多少は人によって違いがあるのもあたり前だ。
オリンピックの100メートル競争の選手が皆同じ走り方だったらきっと見ていて気持ち悪くなる。
腕のフリ、足の運び方他個性があるから面白い。
長い夜が終わった。青い空が見えて、心地良い風に頬を撫でられた気分になった。
ボールの位置は左足かかと前、に拘る必要はないのである。
そんな訳で”こんなやつらとゴルフがしたい”は少し勉強させて頂きました。



◎スイングリズムはイチ、ニッ!



僕のスイングリズムはイチ、ニッ、サン。アマチュアのスイングは遅すぎる!だからスイングプレーンが歪むのだとゴルフ雑誌に書いてあった。プロはイチ、ニッで打つ。本当だろうか?。

ショートホールの一番良い場所を陣取って、そのスイングリズムに注目した。
田中秀道、ブライアンワッツ、佐藤信人プロ他なるほどイチ、ニッ!のリズムでショットしている。
スイングが早い。キレがある。この早さだとスイングプレーンが歪まないと思う。
それにアマチュアの最大の敵、オーバースイングにならない。なんだ良い事だらけじゃないか。
それを見てオーバースイングに悩む友人は迷いが解決したかのごとく”イチ、ニッ!イチ、ニッ!”と念仏のようにぶつぶつぼやきながら歩く。
なんだか嬉しそうだ。きっとイチ、ニッのスイングでビシビシバーディーをGETしてる場面でも思い浮かべているのだろう。
それを見て少し彼をそっとしておこうと僕は思う。
一時の幸せな時間の邪魔はしない。
きっと彼はトーナメント観戦後すぐ練習場に直行することは目に見えている。
そこでイチ、ニッのリズムでボールを打つはずだ。
それプラス、ボールを右足前に置いたりする姿が目に浮かぶ。
イチでバックスイングし、ニッでダウンスイングに移りいつもと違うボールの位置に違和感を感じつつ、ボールの手前をダフッて半泣きで痛めた手首を摩ってしまう事は、目に見えている。
頭で理解する事と実際とは違う。
イメージは出来上がっていても体がそのとおりには動いてくれない。
読者のみなさんもこんな経験幾度となくされたと思う。
それでも日夜ゴルフ上達の為のヒントを探して西へ東へ。
スイングはイチ、ニッ! ぜひ、皆さんもお試しあれ。
僕の友人の一人が”俺のスイングリズムはワン、ツー”と言っていたので、それはイチ、ニッと一緒だよと言うと”ワン、ツー”は英語だと言い返してきました。今度彼とラーメンを食べに言った時、彼のラーメンにコショウをいっぱい入れてやることにします。




◎プロのグリップ



いつまで経っても、ゴルフのグリップの握り方が分からない。ピシッと決まらない。
スクエア、ウイーク、ストロングとこれまでも色々トライしてみた。
ラウンド中ボールが右に曲がりだすと、ストロンググリップにチェンジする。
左に曲がりだすと、ウイークグリップに逆戻り。アプローチはまたグリップを変える。
極端な事をいえば打つ度にグリップが違う。
特に左手の握り方に悩んでいる。
プロはどんなグリップなのか?
・・・・・・・・・と、注意して各プロのグリップを観察したが、それぞれ違いがあってよけいにどれが良いのか分からなくなってしまった。
グリップの形は真似できても、もっとも大事な握る強さまでは見ても分からない。
結局、練習をして自分で学ぶしかないようです。
レッスン書に”傘を何気なく持つその手が、ゴルフのグリップだ”と書いてありました。全くヒントになりませんので、そんな事を書いてアマチュアを惑わすのはもう止めて下さい。




◎ミスショット





僕達がよくラウンド中やってしまうダフリやトップ。プロはそんなミスをしないと思っていた。トーナメントを観戦していると、グリーンまわりでプロがアプローチをダフッていた。
なんだ、プロでもこんな失敗するのかと思うと少し嬉しい気分になる。人の不幸を喜ぶ訳ではないが、プロの僕との距離が近づいた気がしたからだ。
新しい友人が1人ふえたような、プロに対して親近感を感じる。思わず”友よー、頑張れ”と叫びたい衝動にかられてしまう。こんなやつらとゴルフがしたいのこんなやつらに入れてしまいたい。今晩一杯やらないかと誘いたい。
プロだって人間なんだと安心しました。




◎クラブ選択




ゴルフ中継を見ているとプロがショットをする前に、使用するクラブの番手がテレビ画面に出てくる。
あれは何で分かるのか不思議だった。
各ティーグランドにテレビ局のスタッフがスタンバイしたいて、プロが打つ前にキャディーさんに番手確認してそれを中継本部に連絡しテレビ画面に表示されるといった具合なのだ。




◎トーナメント会場のカレー



目をつぶって食べると、カレーを食べている事がわからないくらい物凄い味です。



◎ウェア



メーカー契約しているプロはメーカー名が書かれたウェアや靴を履いている。勿論、ゴルフバックにも。
どんな契約内容か知らないが、僕たちアマチュアの立場からみるとそんなところがカッコよく、素敵だ。
ゴルフが上手いから契約出来る訳だし、高いお金を出してクラブやゴルフウェアを買わなくちゃいけないアマチュアにとっては、羨ましい限りである。
僕なんかは、”もうゴルフ止めたら?”と言われる事はあっても、”ちょっとこのクラブ使って頂けませんか?”なんて言われた事も無い。これからも言われる事が無い予定だ。
”おーい、クラブ忘れてるぞ”と後ろの組からはいつも言われています。




◎羨ましい



ティーショットを打つ。飛距離も出ている。ナイスショットだ。プロは第二打を打つ為にボールを目指して真直ぐ歩いていく。カッコいいじゃないか。
僕達がティーショットを打つ。飛距離は出てない。いつものパターンだ。僕達は第二打を打つ為にボールを目指して、右へ左へと散らばって歩いていく。
フェアウェイを歩く人は、誰もいない。もう、いい加減にして欲しい。真直ぐ歩いてみたい。
しかし、フェアウェイをジグザグに歩く事で足腰が鍛えられ、1ラウンドで2ラウンド分のボールが打てる(打数)。これこそ一粒で2度美味しいゴルフだ・・・・・・・・・・・・たまには、強がりも書かせて下さい。



◎一番良かった事



トーナメント観戦は確かにアマチュアにとっては良いお手本になり勉強にもなる
でもギャラリーが沢山いてなかなか観戦にいい場所を確保するのも大変だ、というのが観戦後の正直な感想であります。
そんな感想を胸に帰ろうと歩いていると練習場を見かけた。
明日の最終日に備えて、渡辺司プロ、佐藤信人プロ他大勢がショットの調整をしている。
佐藤信人プロがドライバーの練習をしている。
打つ度に小首をかしげているが、何かが納得いかないだろう。
アマチュアの僕から見ると、飛距離、方向性とも完璧なんだけど。
外国人プロが7番アイアンをコーチのアドバイスを受けながら、一打一打丁寧に練習している。
その弾道を見ていて僕は思う。”これが、本当の7番アイアンの弾道なのか。”力がありスッ〜と伸びていく。
暫く見ていて友人と言葉を交わす。
”もしかして、プロの練習を見ている事が一番練習になるんじゃないの”。2人の意見が一致した。確か、昨日の昼飯は何を食べるかで喧嘩したはずなのに。これが、友情なのか?何故か一瞬、超人バロム・ワンを思い出した。
みなさん、いかがでしょか?
練習場で練習するのもそれ又結構だと思いますが、たまにはゴルフトーナメント観戦行かれてみては?
あなたのスイングの悩みを解決してくれるヒントに巡り合えるかもしれませんよ。






どんなゴルフ雑誌を読んでるかで、あなたの腕前が分かるかもね。

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