無表情な人とはこんな人
その人はこんなやつらとゴルフがしたいゴルフ仲間の中でも、1番のゴルフ上手。
無表情な顔でサラリと80台前半でラウンドしてしまう。
特にアプローチショットが、彼の得意技だ。
グリーン周りからビシビシピンに絡めてくる。
おまけにパターもうまい。つまりこれといった穴が無いのである。
Fashionもグーな、にくい男だ。
ナイスバーディー!!
前にも書いたが彼は、アプローチがとっても上手い。
となると、チップインになる確率も高い訳で。
アマチュアゴルファーがバーディーを取る事は、体が震えるくらいの感激がある。
OB連発のラウンドで落ち込んでいても、バーディー1つで「まあ、いいや」そんな明るい気分にさせてくれる特効薬だ。
私などバーディーパットを打つ前に友人には、「もしこのパットが入ったら、大きな声でナイスバーディーと言ってね」とお願いする。
そのパットが決まると、渾身の力を込めてガッツポーズを決める。
滅多にない機会だから思いっきり天に向かって拳を突き上げる。
肩が外れそうだ。
しかし彼の場合は、「ナイスバーディー!!」と声をかけてもガッツポーズなんてしない。
「ど〜も」と言って、おしまいだ。派手なアクションは全くなし。
周りの皆はちょっぴりつれない気持ちになる。
そして顔は無表情のまま。
でもよく見ると目尻に一本の笑い皺。彼の精一杯の幸せの表現なのである。
お願いですから、もう少し私たちにわかるように喜んで下さい。
PLAYスタイル
彼のドライバーショットの弾道は低め。
しかし方向性が良く、私のようには曲がらない。安定感のあるティーショットを放つ。
スイングはコンパクトで、振りぬきがいい。
サンドウェッジの扱いは、アマチュアのレベルを超えている。
ドライバーもアイアンもスイングが変わらない。
同じリズムで振っている。そこに上手さのヒントがあるように思う。
調子に乗りだすとこれがもう手のつけようが無くなる。
アプローチはベタピン、バンカーショットなんてスピンまでかかちゃう。
傍で見ているとギャラリー気分になれて楽しくなる程だ。
いかがですか、みなさん彼はゴルフがとっても上手なんです。
ですがもちろんこんな時でも顔は、無表情です。
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タイムリミット
余裕をもったスタート時間を予約していても、ゴルフ場到着がスタート10分前のパターンが多い。
皆焦っているから受付で書く自分の住所を間違ってしまう奴や、自分の名前さえ間違う奴も出てくる。
ロッカールームはもう戦場で、ズボンと一緒にパンツまで下ろしてしまう奴や、一度ゴルシューズに履き替えてまた履いてきた靴に履き替えてるやつまでいる。
あっちの方からは、「財布が無いよー」そんな声まで聞こえてくる。横にはズボンの着替えに焦ってひっくり返り、パンツ丸出しのやつが唸っているが誰も気にしていない。もう、皆汗だくだ。
ウォーミンングアップの必要なし。
そんな状況の中1人、涼しげな顔で着替えをしている人がいる。
その人の周りにだけそよ風でも吹いているようだ。勿論、彼だ。無表情な人だ。素晴らしい落ち着き方だ。しかもマイペースだ。
「この人はどんな時に焦るのだろうか?、表情を変えるのだろうか?」そんな事を思わせる無表情な人。
「この人の顔を焦った表情に変えてみたい」ちょっぴり意地悪な事を企む僕であります。
無表情な人の日常生活
ゴルフ以外ではどうだろうか?噂で聞いたが、やはりマイペースに無表情で働いてるらしい。
予想ではこんな感じではないでしょうか。
朝起きて目が開いて無表情。
蒸し暑い満員電車でも無表情。
会社に着いて「おはようございます」と言いながら席に着くけど、やっぱり無表情。
突然の雨でも無表情。
天気のいい昼休みゴルフショップを覗くと、新しいドライバーなんか置いてあったりする。
彼もちょっと買い替えた男もどきなのである。
(買い替えた男を読んで見たい方はこちらから)
「あ〜あれ欲しいな。いいなぁ〜。」そう思いながらウインドウショッピングをする女性の姿は、見ていても愛らしいものである。
彼がクラブを見つめるその顔は無表情だから、クラブか欲しいのか欲しくないのか見ていても判らないのであります。
これでは店の店員さんも、彼が買う気が有るのか無いのか判らないので困ってしまいます。
天職
こんな彼に最適な職は、政治家ではないでしょうか。
ドンと構えて何事にも表情を変えないところがピッタリだ。
このままサラリーマンで終わらせてしまうのは、あまりにも勿体無い。
しかし、表情を変えて演技する俳優には間違いなく向いてません。
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