練習場の落とし穴


練習場の落とし穴とは悪戯で人を落とす落とし穴の事ではなく、自分では練習に行ったつもりが運動をやりに行った事になってしまう恐怖の物語である。


前回のゴルフラウンドの反省を胸に練習場へ。
今日は課題のショートアイアンだけを徹底的に練習するつもりだ。
方向性の確認の意味もあり、打席も真中。
10球、20球、30球と真剣に大事に打ち込んでいく。隣の打席で私好みの女性が練習を始めた。
周りの男たちが急にドライバーをぶんぶん振り回し始める。”どうして男は美人の前でカッコつけたがるのか”と考えた。
人は人、僕は僕と思いショートアイアンを打ち込んだ。僕にも限界が来た。
またいつものパタ−ンだと思った。
汗を飛び散らしながら、ドライバーをメチャ振りした。
全く練習場に来た意味がなかった。美人が来る練習場には、もう行くまいと思った。


練習していると後ろから”シングルですか?”と声をかけられた。
どこにでもいる普通のおじさんだ。その嬉しい一言でつい”ええ、まあ”と返事をしてしまった

打とうとすると、そのおじさんの真剣な視線を感じた
”やばい、トップしたりダフッたりするとシングルでない事がばれてしまう””僕は嘘つきになってしまう”そう考えながら、球を打つわけには行かないのでアドレスの練習をしているふりをした。
”やっぱり、アドレスは大事なんですね”と、そのおじさん。
”まぁ、基本ですから”と僕。そのうちそのおじさんから”ちょっと、スイング見てもらえませんか?”と頼まれた。渡りに船だった。これで球を打たなくて済む。”いいですよ”と返事を返した。助かった。



練習していると後ろから”ちょっと、右肩が下がってるね”とスイングにケチをつける声。
出た、教え魔だ”と思い振り返った。どう見ても上手そうに見えないおっさんだ。
”もう少し、肩をレベルに回すほうがいいと思うけど”とそのおっさんが言い終わると、その一言にカチン!ときた僕は”お前は、プロか? 俺がお前に教えてくれと頼んだか?”と眉間に皺をよせて言うと、”いえ、あんたじゃなくその横の人に言ったんです”とそのおっさん。
僕の左右は空き打席だちゅーの。


いかかでしたかみなさん。練習場に行く時は、お気をつけて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

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